越谷・春日部遺言書作成の美馬克康司法書士・行政書士事務所

よくわかる遺言|越谷春日部遺言書作成(せんげん台駅1分/土日祝営業)

東武スカイツリーラインせんげん台駅1分

048-970-8046

8:30〜18:30土日祝営業

受遺者の遺贈の放棄

受遺者の遺贈の放棄

遺贈放棄の趣旨

遺贈は、遺言の効力発生時、すなわち原則として遺言者の死亡時に、遺言者の死亡の事実や遺贈の存在について、受遺者が知っているかどうかに関係なく、当然に効力を生じます。

しかし、遺贈の利益を受けることを受遺者が一方的に強制されるいわれはありません。そこで、遺言において受遺者とされた者が、自らの選択により遺贈利益を放棄することが認められます。

放棄の対象となる遺贈

包括受遺者は相続人と同一の権利義務を有し、遺産中の積極財産のみならず、消極財産も承継します。したがって、包括受遺者は相続人と同様に遺贈を単純に承認した場合、承認したことでかえって財産状態が悪化することにもなりかねません。

このことから包括受遺者については、相続の承認・放棄の規定が妥当するとされています。

これに対して、特定遺贈の客体はもっぱら財産的利益であるから、限定承認を認める必要はなく、かくして特定遺贈の放棄には異論なく、受遺者が遺贈の放棄をすることができるとした民法986条が適用されます。

民法986条
1. 受遺者は、遺言者の死亡後、いつでも、遺贈の放棄をすることができる。
2. 遺贈の放棄は、遺言者の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。

遺贈の放棄・承認の要件

遺贈の放棄・承認は、いずれも受遺者による有効な意思表示によって効力を生ずる単独行為です。

遺贈の放棄の意思表示について、方式は特に定められていません。
放棄の意思表示は、遺言者の死亡後であればいつでも有効になすことができますが、遺言者の死亡前になしても無意味であるとされています。通説は、放棄の意思表示の相手方は、遺贈義務者でなければならないとしています。これに対して、放棄や承認の意思表示は特定の相手方に対してすることを要しないとする説もあります。

遺贈の承認とは、遺贈を放棄する権利を放棄する意思表示です。遺贈は、放棄がなされない限り、原則として遺言者の死亡時に効力が生じたことになるから、遺贈の承認がされたか否かを確定することに意味はないようにも思われます。しかし、どのような場合に承認があったと言えるのかを検討しておく必要があります。

承認の方式および期間は、放棄のそれと同様に考えられるでしょう。承認の意思表示の相手方については、やはり放棄のそれと同様ということになるでしょう。

受遺者が制限行為能力者である場合には、放棄または承認の意思表示をするにあたり、適宜、所用の能力の補充を要します。

被保佐人については、負担付遺贈でない遺贈を放棄し、もしくは負担付遺贈を承認するときに限り、補佐人の同意を要します。

未成年者については5条1項が関係するほか、法定代理人が未成年者を代理してなす承認・放棄の意思表示に対する制約として826条および860条、さらに後見監督人がいる場合の特約として864条・865条が関係します。

成年被後見人については、9条・859条・860条のほか、後見監督人がいる場合の制約として、864条・865条が関係します。

民法5条
1. 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
2. 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
3. 1項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。

民法826条
1. 親権を行う父又は母とその子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。
2. 親権を行う者が数人の子に対して親権を行う場合において、その一人と他の子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その一方のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。

民法860条
第826条の規定は、後見人について準用する。ただし、後見監督人がある場合は、この限りでない。

民法864条
後見人が、被後見人に代わって営業若しくは第13条第1項各号に掲げる行為をし、又は未成年被後見人がこれをすることに同意するには、後見監督人があるときは、その同意を得なければならない。ただし、同項第1号に掲げる元本の領収については、この限りでない。

民法9条
成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない。

民法859条
1. 後見人は、被後見人の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為について被後見人を代表する。
2. 第824条ただし書の規定は、前項の場合について準用する。

民法865条
1. 後見人が、前条の規定に違反してし又は同意を与えた行為は、被後見人又は後見人が取り消すことができる。この場合においては、第20条の規定を準用する。
2. 前項の規定は、第121条から第126条までの規定の適用を妨げない。

債務免除の趣旨の遺贈の放棄

遺言者が債務者に対して有していた債権を、遺言において免除することも当該債務者を受遺者とする遺贈となります。

この趣旨でなされた遺贈を放棄できるかどうかについては、放棄できないとする説と、放棄できるとする説とが対立しています。

遺贈放棄の効果

遺贈の放棄が有効になされれば、放棄の効力は遺言者の死亡時に遡及し、遺贈の客体は一度も受遺者に帰属しなかったものとみなされます。よって、当該客体から生じた果実の収取権もありません。

死因贈与への準用

本条の規定の前提は、遺贈が遺言者の単独行為であることです。したがって、契約である死因贈与では本条は準用されません。

記事作成:司法書士・行政書士 美馬克康

司法書士・行政書士のプロフィールはこちら
事務所概要はこちら

越谷市・春日部市の遺言書作成美馬克康司法書士事務所

越谷・春日部遺言書作成の美馬克康司法書士・行政書士事務所の周辺マップ

埼玉県越谷市千間台西1丁目12番地1
ダイアパレスルネッサせんげん台506号

TEL. 048-970-8046FAX. 048-970-8047

営業時間:8:30〜18:30土日祝営業

東武スカイツリーライン
せんげん台駅西口1分

Googleマップを見る