よくわかる遺言｜越谷・春日部の遺言作成（せんげん台駅1分／土日祝営業）

公正人作成の遺言書

公正証書遺言は、公証役場で証人２人以上の立ち会いのもとに、遺言者が遺言事項を口述して作成する遺言書です。公的に正しい書式で、遺言書を作成することができます。

公正証書遺言の作成手順は、次のようになっています。

1. まず、遺言者が口述する遺言事項を公証人が筆記し、遺言書を作成します。
2. 次に、筆記したものを公証人が遺言者と証人全員に読んで聞かせます。
3. 遺言者と証人は筆記が性格なことを確認のうえ、署名・押印します。
4. 最後に公証人は証書を作成した手順を付記して、署名・押印します。

遺言者が病気などで署名できないときは、公証人がその理由を付記すればよいことになっています。
公正証書遺言は、遺言内容を秘密にすることはできません。しかし、遺言書の原本は交渉役場に保管されるので、死後発見されないで紛失してしまったり、破棄されたり、内容が改ざんされたりするおそれはありません。一度作成した公正証書遺言を取り消したり、変更したりすることもできます。

死後、家庭裁判所での検認の手続きが要らないことも公正証書遺言の長所の一つです。公正証書遺言であれば、遺言者の死後、遺族は公証人からいただいた公正証書遺言の正本あるいは謄本を閲覧し、内容を確認することができます。

公証人の出張が可能

遺言者が病気あるいはケガで本人が公証役場に出向けない場合は、公証人に自宅や病院に出張してもらうこともできます。ただし、公証人に出張してもらっても、遺言者は遺言内容を口述するのが決まりなので、口述できない状態では、公正証書遺言を作成することはできません。

出張の場合は、作成手数料が通常の１.５倍になるほか、日当、交通費（実費）が必要です。

なお、聴覚・言語機能障害者の場合は、手話または筆談による公正証書遺言の作成が可能です。

公正証書遺言作成の手順

公証役場は、全国に約３００箇所あります。公証役場での相談は無料ですが、専門家に依頼し原案の作成、必要書類の取得などを、お願いした方がよいでしょう。なお、公証人には守秘義務があるので、相談内容が漏れる心配はありません。

公正証書遺言作成時に必要なものは、専門家に依頼すれば揃えてくれますが、実印と印鑑特証明書はご用意ください。作成時の押印には実印を使わなければなりません。そのほか、遺言者と相続人の関係がわかる戸籍謄本、遺言の内容によって遺贈する場合は受遺者（遺贈を受ける人）の住民票、被相続人の不動産の登記事項証明書、固定資産証明書などが必要です。

作成には証人２人が必要です。専門家に依頼すれば、その専門家ともう一人の証人を見つけてくれます。

証人の条件

公正証書遺言や秘密証書遺言の作成では、証人が必要です。証人になれる人には条件があり、次のような人は証人の資格がありません。

1. 未成年者
2. 推定相続人、遺言によって得を受けることになる人およびその配偶者と直系血族
3. 公証人の配偶者、４親等以内の親族、書記、雇人

原本の公証役場での保管

公正証書遺言は、原本と、原本の写してある正本、謄本の３通が作成されます。正本、謄本は、遺言者に渡されます。原本は、法律では作成から２０年間は保管が定められていますが、遺言者が１２０歳になるまでの期間、公証役場に無料で保管されます。万一、正本を紛失しても、再交付を受けることができます。

また、公正証書遺言には、「遺言書検索システム」があり、作成すると遺言者の氏名、生年月日、その日付、番号などが、日本公証人連合会の本部で、データ管理されます。これにより、公正証書遺言が作成されているか、作成されているとすれば、どこの公証役場などの検索が可能です。

これらの照会ができるのは公証人だけで、遺言者本人や遺言者の死後は、相続人などの利害関係者のみが公証人に照会を依頼することができるようになっているので、プライバシーを守ることができます。

作成手数料

公正証書遺言を作成する際の費用（手数料）は、法によって決められていて、全国どこの公証役場でも同じです。

その手数料は、相続人や受遺者が取得する財産の額や、相続人や受遺者の人数によって変わります。